開高健の言葉だそうだ。
好んで色紙に書いていたらしい。
塾という仕事をしていて
子供たちを見ていると
こういう気持ちになろうと思うことがある。
「りんごの木」を植えることに疑問を持ったことはない。
小さな苗が大きく育つところを想像します。
緑の葉が太陽の光を受ける。
枝々に真っ赤なりんごが実る。
雨が降り、雨があがる。
りんごの実から水滴が落ちる
その一瞬に水滴には360度の世界が映る。
この世界全体はそう簡単には滅ばないけど
われわれひとりひとりが見ている世界は
われわれが死ぬと滅んでしまう。
ひとりひとりが見る世界
ひとりひとりが聞く世界
ひとりひとりが感じる世界を
すべて重ね合わせてこの世界ができあがっている気がします。
「りんごの木」を植えるということは
今日一日を一生懸命に生きるということだと思う。
迷いなく生きることだと思う。
今日も涼しかった。
ツクツクボウシが最後の声を響かせていた。