張られた弦をハンマーで叩いて音を出しています。
モーツァルトやベートーベンがピアノソナタを次々に生み出していったのは
ピアノの発達と呼応しています。
鍵盤の数が増えて(音域が増えて)表現できる幅が増えました。
そしてピアノの語源になっているピアノ&フォルテっていう意味は
小さな音も出せるし大きな音も出せるっていうことです。
モーツァルトの初期のソナタは例えばチェンバロのために書かれています。(極端に言うとです)
チェンバロって弦を鳥の骨(羽根の骨?)で引っかいているんですよね。
だから表現の幅も狭かったんです。
っていうか、天才が音楽を変えたっていうより
楽器、つまりテクノロジーが天才を作った気がしませんか?
楽器の発達が作曲家にインスピレーション以前に
ステージを与えていますよね。
「さあ、これだけのことが出来るようになりました。
これを使って何をしますか?」みたいな。
天才たちはそれでどんどん名曲を生み出していきました。
ショパンの時代ですらピアノは新しい楽器です。
坂本龍一が東京芸大大学院へ行ったのは
そこにしかシンセサイザーがなかったからって聞いたことありませんか?
YMOっていうのは楽器が作ったんですよね。
テクノポップというジャンルを作ったんですよね。
いままで塾で勉強を教えてきた多くの講師の前に
DVDカメラやYouTubeやその他の機材があるわけです。
好きに使っていいですよって。
映像を撮るためにテレビ局のスタジオに入る必要がない。
そんなシンセサイザーを演奏するために東京芸大へ入るみたいなことをする必要はないんです。
家電量販店に行けば安価で買えてしまうんです。
ショパンがエチュードを書きました。
ベートーベンがピアノソナタを書きました。
さあ、塾講師は何をしますか?
つづく